研究情報
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2024.04.30 塩と植物
適度なNaCl塩分によるピーマンの栄養価の向上
Enhancing the nutritional value of sweet bell pepper through moderate NaCl salinity
塩分濃度は、特に乾燥地域や半乾燥地域では、作物の生産性に大きな障害となる。ピーマン(Capsicum annuum L.)は、広く栽培され消費されている園芸作物であり、特に塩分に対して脆弱である。したがって、ピーマンの成長と品質に影響を与える塩分濃度の閾値を決定し、塩類化された地域での持続可能な生産を可能にすることが不可欠である。この研究は、塩類化された環境での適応可能な閾値を特定することを目的として、さまざまな塩化ナトリウム濃度(0、50、および75 mM)がピーマンの成長、栄養価、および植物化学的組成に及ぼす影響を評価することを目的としている。その結果、75 mM NaClの施用は、生体分子や植物化学物質の面で果実の品質に悪影響を与えないだけでなく、大幅な改善につながることが示唆された。具体的には、これらの条件下では、抗酸化物質に関して、総タンパク質(TPRO50%)、総炭水化物(TCARB18%)、リコピン(LIC68%)、総カロテノイド(TCAR13%)、および総フェノール(TPHE18%)で顕著な増加が見られた。対照的に、アスコルビン酸の含有量と抗酸化活性は一貫していた。適度な塩ストレスは、ピーマンの品質に最もプラスの影響を与え、 ミネラル、フェノール酸、フラボノイドなどの必須栄養素と栄養補助食品化合物の濃度が高くなった。Creative Commons Attribution 4.0 International(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/)
Marra F. Et al.
Heliyon, 2023; 9 (12): Null
DOI 10.1016/j.heliyon.2023.e22439

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