研究情報
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2025.01.31 海水の直接電気分解から見える未来
塩化物隔離を介した酸化還元不活性両親媒性アミンによる海水の直接電気分解の実現
Enabling direct seawater electrolysis by redox-inactive amphiphilic amines via chloride sequestration
持続可能な水素製造には、大量の処理された淡水と貴金属が必要である。電解質を追加せずに海水を直接電気分解することは、これらの制約に対処するための実用的なアプローチであるが、通常、電解システムにとって有害な、速度論的に有利な塩素発生反応(CER)に悩まされる。我々は、有機触媒両親媒性ジアミンが塩素ガスの発生防止に重要な役割を果たすことを報告する。海水の直接電気分解の実現可能性は、中性および酸性条件下で自己組織化できるpH応答性有機アミンを用いて実証された。食塩水中での電気分解の電気化学的分析から、両親媒性ジアミンの(電気)化学的安定性が、CERと次亜塩素酸塩の生成の防止に関与していることが明らかになった。我々の発見は、世界が再生可能エネルギー源へと移行していく中で、化学産業やエネルギー部門にとって重要な意味を持ち得る。
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(http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/).
https://doi.org/10.1016/j.cej.2024.153763
Milia Marco , et al.
Chemical Engineering Journal, 2024; 496
doi:10.1016/j.cej.2024.153763

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