研究情報
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2024.05.31 食品保存
乳酸菌GMH2およびGMH3の各種塩濃度での増殖速度と抗菌活性
The growth rate and antibacterial activity of lactic acid bacteria GMH2 and GMH3 in various salt concentration
乳酸菌(LAB)はさまざまな塩分濃度を含む発酵魚製品に自然に含まれている。
LABは病原菌や腐敗菌の増殖を阻害できるバクテリオシンというタンパク質原性抗菌化合物を産生することが報告されている。
発酵食品系において、以前に単離されたLABであるGMH2とGMH3が持つ発酵食品系での細菌増殖抑制能を評価するためには、塩濃度が増殖速度や抗菌活性に及ぼす影響を調べる必要がある。
LAB GMH2 および GMH3 をMRS寒天培地(MRSB) に 0%、7.5%、15% などのさまざまな塩濃度で接種した後、37°C で 30 時間培養し、6 時間ごとに観察した。
細菌の増殖は、総プレート計数(TPC)法、さらに増殖速度取得用のDMFitプログラムを使用して試験し、抗菌活性は、ヒスタミン産生細菌(HPB)である肺炎桿菌(CK2)に対してマクロ希釈法を使用して試験した。
GMH2とGMH3がそれぞれ0.171と1.681 log CFU/時と、両菌株とも0% NaClで最も高い増殖率を示し、7.5%の塩濃度まではGMH2では0.153 log CFU/時、GMH3では0.044 log CFU/時と安定していた。
両分離株の抗菌活性は、GMH2で39.87±2.25%、GMH3で79.55±1.08という最高の阻害値を示した。
興味深いことに、7.5%と15%の添加では、抗菌活性の有意な低下は見られなかった。
この研究の結果、LAB GMH2およびGMH3は、最大7.5%の塩分を含む魚発酵製品のスターターとして使用可能な効力があると結論付けられた。
Creative Commons Attribution 3.0 licence(https://creativecommons.org/licenses/by/3.0/)
Rosanto A N, et al.
IOP Conference Series: Earth and Environmental Science, 2023; 1289 (1): 012017
DOI: 10.1088/1755-1315/1289/1/012017

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