研究情報
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2024.10.31 ドーパミンでトマトの耐塩性改善
外因性ドーパミンは、酸化ストレスを緩和し、植物ホルモンを調節することにより、トマト苗の塩分ストレスの影響を緩和する
Exogenous dopamine mitigates the effects of salinity stress in tomato seedlings by alleviating the oxidative stress and regulating phytohormones
要約
塩ストレスは、農業生産に対する世界的な大きな脅威である。本目的は、塩分ストレス下でのトマト苗の生理学的、形態学的、生化学的特性に対する外因性ドーパミン(DA)処理の影響を調査することであった。塩ストレスは、100 mM NaCl溶液を使用して作成した。ドーパミン溶液(0、50、100、200μM)を7日間隔で適用した。塩分ストレスは植物の成長を大幅に抑制し、DA処理はトマトの苗の成長に対する塩ストレスの悪影響を軽減した。100 μMDA処理により、対照群と比較して、植物と根の乾燥重量、植物の茎の直径、植物の高さ、葉の面積がそれぞれ286.84%、150.00%、108.37%、160.89%、158.28%増加した。塩分濃度では、LRWC、SPAD、chl-a、chl-b、および総クロロフィル含有量が減少した。膜透過性(MP)、H2O2、MDA、プロリンおよびスクロース含有量、CAT、POD、SOD活性が増加した。塩ストレス下で100μMのDAを適用した場合、植物のLRWC、SPAD、chl-a、chl-b、および総クロロフィル含有量は対照群と比較して13.64%、18.62%、43.08%、64.90%、50.00%増加し、MPは21.08%減少した。200 μM DAを塩ストレス下で適用すると、H2O2、MDA、プロリン、ショ糖含有量、CAT、POD、SOD活性は、非DA処理植物と比較して、それぞれ31.86%、18.66%、56.00%、38.24%、11.16%、17.81%、10.80%減少した。DAの外因性適用は、塩ストレス下でもIAA含有量が増加し、ABA含有量が減少し、K+/Na+およびCa2+/Na+の比率も増加した。結論として、外因性ドーパミン処理は、トマト苗の細胞損傷を効果的に防止し、塩ストレスに対する植物の耐性を改善する。
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(https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/).
Yildirim Ertan , et al.
Acta Physiologiae Plantarum, 2024; 46(5): 59
DOI:10.1007/s11738-024-03656-6

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