研究情報
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2024.11.29 太る原因
塩分の多い摂取はコルチゾールの生成を介して肥満を誘発するのか?新しい作業仮説とパイロット研究
Is high salt intake inducing obesity via production of cortisol? A novel working hypothesis and pilot study
目的:
塩分摂取量が多いことが肥満の独立した危険因子であるという証拠が増えているが、そのメカニズムは不明である。私たちの新しい作業仮説は、塩分摂取量が多いとコルチゾール産生が促進され、それが肥満を引き起こすというものである。今回の研究は、単一回の高塩分食に伴う急性コルチゾール反応の実証を目的としている。
方法:
8人の参加者(30.5歳±9.8歳[平均±SD]、50%が女性)が、無作為化クロスオーバーデザインで高塩分(3.82g;ナトリウム1529mg)と低塩分(0.02g;ナトリウム9mg)の食事を摂取した。
結果:
尿中および唾液中のコルチゾールと血漿副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)に順序効果が認められた。高塩分を2番目に投与すると、尿中コルチゾール(26.3%)、唾液中コルチゾール(9.4%)、血漿ACTH(4.1%)でベースラインを上回るピークがあり、その後、各ホルモンが有意に低下した(治療*時間、F[9、18] = 2.641、p = 0.038、部分η2 = 0.569、治療*時間、F[12、24] = 2.668、p = 0.020、部分η2 = 0.572、治療*時間、 F[12, 24] = 2.580、p = 0.023、部分的なη2 = 0.563、それぞれ)、しかし、最初に高塩分を与えたときはそうではなかった(すべてについてp > 0.05)。
結論:
これらの興味深い発見は、私たちの仮説を部分的に支持し、コルチゾール産生、ひいては肥満の病因における高塩分摂取の役割を解明するためのさらなる研究の必要性を裏付けている。
トライアル登録番号:
ACTRN12623000490673;登録日:2023年12月5日;遡及的に登録されました。
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(http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/).
https://doi.org/10.1007/s00394-024-03354-6
Nowell Anthony , et al.
European Journal of Nutrition, 2024; 63(4):1315-1327
DOI:10.1007/s00394-024-03354-6

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