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2024.12.27 ナトリウムの削減・置換は慎重に!!
豚肉と七面鳥の生ソーセージの製造と熟成におけるNaClの削減または置換の影響
Impact of the reduction or replacement of NaCl during production and ripening of raw cured pork and turkey sausages
ナトリウムの摂取に関しては健康上の懸念がある。ナトリウムの過剰摂取は、とりわけ高血圧を引き起こす疑いがある。したがって、ナトリウムは食品の製造過程で削減または置換されるべきである。本研究では、第1部として、NaCl濃度を低減させて製造した豚肉と七面鳥肉を原料とする生の発酵ソーセージを調査した。第2部では、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウムの塩をソーセージに添加し、NaClの50%を置換した。減量または置換がソーセージの品質に影響を及ぼすかどうかを明らかにするために、製品の物理化学的および微生物学的パラメータを分析した。データは、塩化ナトリウムの減量が、豚肉と七面鳥の肉から作られた生の発酵ソーセージの硬度と水分活性、豚肉ソーセージの赤みと亜硝酸塩含有量、および七面鳥肉製品の熟成損失と総生菌数に部分的に影響を与えることを示している。ナトリウムの部分的な代替品としてカリウム、マグネシウム、カルシウムを使用した生の発酵ソーセージは、豚肉を使用した場合、水分活性、pH、硬度、微生物学的結果が異なり、七面鳥肉を使用した場合、pH、硬度、微生物学的結果が異なった。塩化カルシウムを添加した生発酵ソーセージでは、カルシウムによるpH低下により、リステリア菌の接種試験で殺菌効果が認められた。結果は、NaClの削減や置換が最終製品に影響を与える可能性があることを示している。したがって、生産者は、NaCl含有量を変更する前に、その変更が製品の許容性に影響するかどうかを慎重に評価すべきである。
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(http://creativecommons.org/licenses/by/4.0/).
https://doi.org/10.1007/s00217-024-04528-6
Wagner Mona , et al.
European Food Research & Technology, 2024; 250(8):2161-2177
doi:10.1007/s00217-024-04528-6

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