研究情報
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要約
目的：英国（UK）では、不健康食品への課税は国民の健康増進に役立つ可能性があるが、こうした課税による食品代替の健康への影響は不明確なことが多い。私たちは食塩税・砂糖税が想定した同一カテゴリー内食品への代替、コスト、体格指数(BMI)、および環境フットプリントに及ぼす潜在的な影響を調査した。
調査方法：Kantar(2017)の購買パネルデータを用いて、8つの「塩分集約型」/「砂糖集約型」の食品カテゴリー内で、塩分または砂糖を多く含む最も人気のある食品を特定した。食品カテゴリー内では、最も人気のある低塩分(塩分1.5g/100g製品以下)および低糖分(砂糖22.5g/100g製品以下)の代替食品も特定した。高塩分/高糖分食品と低塩分/低糖分代替食品との交換を想定し、コスト、カロリー摂取量とBMI、および英国の人口における環境への影響に焦点を当てて検討した。
結果：示されたカテゴリー内の代替品は、ほぼ同類であり、消費者に全体的なコスト増をもたらすものではなかった。この代替品により、摂取カロリーが約200 kcal /日減少し、英国における過体重と肥満の有病率が約60〜65%から約40〜45%に低下した。提案された代替食品は、カロリー摂取量の減少により、1年間で温室効果ガスが-2.7Mt、土地が約-500.000ヘクタール、ブルーウォーターが-0.5km3、欠乏加重水が-12km3、リンが約-12.000t、二酸化硫黄が約-14.000tの削減を英国国民にもたらした。
結論：塩分や砂糖への課税に伴う食品の代替は、必ずしも塩分や糖分の多い身近なスナック菓子への支出に大きな変化をもたらすことなく、健康と環境に大きな利益をもたらす可能性がある。
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https://doi.org/10.1007/s00394-024-03452-5